2003年 松下政経塾特別例会

 
◆小林 充冶(岡山政経塾 二期生)

松下政経塾特別例会レポート



 松下政経塾を初めて訪れた。威風堂々としたアーチ門をくぐり、和洋折哀の整然とした施設を案内され、閑静な雰囲気の中での一泊二日の今回の研修は、非常に素晴らしい体験を得る事ができた。松下幸之助塾主の「日本を思う心」が、この松下政経塾を設立させ、24年間の伝統を築き上げたことに深い感動を覚えた。

 最初に、松下塾主のビデオを通して、松下政経塾の理念を学び、塾主の日本を見つめる感性を知り、そして迫力を感じた。古山塾頭による、松下政経塾設立趣意書の解説で、何が大事か、何を学ばなければならないのか、どうして松下政経塾を卒塾した方々が、各界で活躍しているのか、その本質を垣間見たような気がする。
 「人間とは何か」「天地自然の理とは何か」「日本の伝統精神とは何か」という基本的な命題を考察、研究する事がいかに重要な事であるか、言葉でいうのは易いことであるが、実践する事は非常に困難な課題である。そして、塾是・塾訓・五誓を熟読すればするほど知行合一の難しさを感じざるを得ない。

 2日間にわたり、小沢一彦講師・藤崎育子講師・橘秀徳塾主・上里直司塾生の講演を聞き、考える事ができた。それぞれに「国際問題」「教育問題」「少子高齢化問題」といったトピックなテーマによる講演であったが、講師自身のキャラクターとテーマが何となくぴったり合っているものを感じた。それぞれの公演内容は、切り口がいくようにもできるであろうから、様々な意見が出てくるであろう。しかし私が感じたところは、講師自身が自分という人間を見つめ、自分自身とは何かを深く考えた結果としてライフワークのテーマが決まり、今現在全エネルギーをもって仕事にまい進している姿勢を感じた。人間とは何かを見つめる中で、自分自身とは何かを極めるのが一番難しい命題であろう。自分自身がいかに社会貢献できるのか、その為にはどのような手段・手法でいくのがいいのか、卒塾された方々の進路が、政界だけに片寄るのではなく、各界に散らばっているのも、政経塾で自己を見つめて、テーマを絞り込んでいる結果なのであろう。初日の懇親会で現役塾生との方々と懇談させていただいたが、それぞれに素晴らしい夢を持ちそれに向かって努力されている姿勢が素晴らしいと感じた。自己の成長と社会への貢献がマッチングする努力をされており、政経塾での教育そのものが自然とその方向に導いているのであろう。

 今日このような貴重な経験をさせていただき、小山事務局長をはじめ、政経塾の方々、例会担当の幹事の方々、本当に感謝いたします。