2010年 松下政経塾特別例会

 
◆高田 尚志(岡山政経塾 九期生)

《松下政経塾合宿レポート》
  「素直な心」




◇目的
 初めて松下政経塾に行ったのは大学3年生の時だった。友達とミーハーな気持ちで参加した1泊2日の体験入塾。何も分からず参加して、圧倒されっぱなしで、変な見栄を張って分かっているふりをし、自分の意見も何も出てこなくて情けないと思った。
 あれから8年たち、再び松下政経塾の門を潜った。今回自分に課した課題は2つ。1つ目は「松下幸之助の理念に学ぶ」こと。2つ目はあの時の自分と今の自分を比較し、社会に出てからの自分の成長を確認すること。今の自分なら、あの時得られなかったものが何だったのか分かるかもしれない。ちょっとだけ自分に期待していた。


◇学び 
 「自習自得」この言葉が松下政経塾の活動の根幹にあるのだと思う。教わらずして、自らの道を究める。自ら足を運んで、何が問題となっているのか調べ、方策を練り実現する事。言葉にすると簡単そうだが、それをクリアしていくためには、自分一人では越えられない壁を越えていかなければならない。講義していただいた方々に共通していることは、現場の声を大切にし、決して机上の空論では終わらせず、自ら足を運び、常識や通例をぶち破ろうと必死で頑張っておられる方々ばかりだったという事。その志の高さの前に、自分の至らなさと甘さを認めざるを得なかった。自分は政治家ではない。しかし、それぞれの分野において、蔓延している課題を乗り越える為に持ち合わせていなければならない精神や、失敗やリスクを伴いながらも前進する姿勢は同じだと思う。「自分にだってできる、やってやる!」という気持ちにさせられた二日間だった


◇掃除 
 学生時代に松下政経塾で学んだことを唯一挙げるとすると、他のことはよくわからなかったが、掃除の大切さは学んだつもりだった。もともと綺麗好きだったというのもあるが、朝の空気が澄んでいるときに掃除をすると心も均されているようで気持ちがよかったのを思い出す。
 私は、入社して7年目になるが、入社3年目のある時から、始業前に会社の駐車場の掃除をしている。きっかけは、だらしない自分との約束事として何かを毎日続けようと考え、松下での学びもふと思い出し、自然と掃除を選んだのだった。初めのうちは、自分が何か特別気の効いたことをしているような意識があったが、いつの間にかそれが習慣となっていた。
 今回も松下政経塾で掃除をしたが、いつも掃除をしている自分の原点ともなった場所で掃除をしていることが嬉しかった。これからも続けようと思う。


◇最後に 
 真に国家と国民を愛せるか?
 この一行で、今の自分はすでに脱落している。頭でわかっていても心で分かっていない。
 これを自分のものにできなければ、今後どんな行動を起こしても薄っぺらい気がするのだ。
 ただ、そんな自分でも今からできることは何かを考えると「素直な心で衆知を集める」ということ。それを重ねていった先に、何か見えてくるような気がする。これに気づけたことが、あの頃の自分との大きな違いだと感じている。