2009年 松下政経塾特別例会

 
◆采女 康宏(岡山政経塾 八期生)

《松下政経塾体験レポート》
  松下政経塾例会に参加して




【はじめに】
非常に有意義であった、松下政経塾例会を終え、早2週間が過ぎようとしています。
今改めて、松下幸之助の書を読み進め、氏が松下政経塾を通して何を伝えたかったのか、自分なりに振り返っています。
30年以上前に書かれた本にもかかわらず、内容は少しも古びておらず、それどころか現在、私たちが忘れてしまっている本質についても語られており、新たな気付きの多さに驚いています。

【異空間の松下政経塾】
湘南、茅ヶ崎海岸ではサーフボード専用のキャリアをつけた自転車にまたがり行きかうサーファー達、ジョギング、散歩、釣りを楽しんでいる人達を多く見かけました。そんな茅ヶ崎にはどこか余裕があり、訪れた人々を心地良い気分・リゾート気分にさせる、そんな雰囲気を持っていました。
そんな恵まれ場所に位置する松下政経塾ですが、一歩敷地内に踏み入れるとそこにはまったくの異空間が広がっていました。
威圧感あるアーチ門。岡本太郎の「太陽の塔」を思わせる迫力あるレリーフ。
門をくぐる者にある種の覚悟を抱かせる様な迫力を感じさせます。ほとんどの、塾生は出払っている様で、ひっそりと静まり返っており、また、その静けさが更に厳粛さを助長していました。
塾内の施設はどれも洗練されていました。人間・志を磨くには申し分ない環境でした。


【素直と感謝】
晩年、松下幸之助自身も過ごしたという茶室には氏直筆の「素直」の書が掲げられてありました。この書は妙にインパクトがあり、私は松下幸之助の伝えたい事は、まさにこの一言に集約されていると認識しました。
古山塾頭の講義の中でも「素直」に加え「感謝」が重要であるという事をおっしゃっていましたが、今回の研修ではこの「素直」と「感謝」の大切さを改めて認識させてくれた場であったのではないかと感じています。

【掃除は修行】
研修の中で最も意義のある気付きはこの掃除でした。
一生懸命、集中して落ち葉を掃き清め、自分なりに終了したと思い別の場所へ、そこも完了し、もとの場所に戻ってみると、最初気付かなかった、細かいゴミに気付きました。入念に掃き清めても、意識すると新たなゴミが見えてきます。
掃除は心を清める修行である、という事をこの時学びました。
掃除とランニングによって、心も体も清清しい気持ちになり、その後に頂いた朝食はとても美味しく感じました。事実、本当に美味しかった。
早起きし、掃除をし、体を動かすという基本的な習慣こそが、人間力を高める礎になるのだと感じました。


【本質を学ぶ】
松下幸之助は常に人間と何なのか、常に探求し人間を磨いてきました。
塾生の方々も物事の本質を追い求め、自己研鑽を積まれている感を受けました。塾生の過去のレポートからは、探求している題材の答えの多くは辞書や教科書にはなく、何度も自問自答を繰り返し、仮説を立て、検証し、答を導き出している事が読み取れました。
松下政経塾は一般的な学校とは全く異なるものでした。
学校では知識の習得が重視されていますが、インターネットが普及した現在に於いては、誰もが、知りたい情報を瞬時にアクセス出来、知識を持っている人の優位性がなくなってきています。むしろ情報が氾濫しており、情報の正確性を判断する能力がますます必要になっていきます。その為には物事の本質や理念をしっかり理解する事が非常に重要であると思います。時代が変わっても本質は変わりません。

【最後に】
1泊2日という本当に短い期間でしたが、非常に貴重な経験でした。
私も、先ずは早起き、そして掃除と出来る事をこなしていき、日々、徳を積み、少ずつ成長していきたいという思います。
あたりまえの幸せを実感し、生かされている事に感謝し、どんな環境下に於いても楽しむ事を忘れない様に、今日もがんばりたいと思います。

この度は、本当に良い機会を与えて下さり、有難う御座いました。
改めて、皆様方に感謝いたします。