2008年 松下政経塾特別例会

 
◆高梨  直(岡山政経塾 七期生)

《松下政経塾合宿レポート》 (2008/09/06〜07)




一代にして、松下電器というグローバル企業を世に生み出した松下幸之助翁。富も名声も手に入れた松下幸之助氏が、最後に取り組んだ事業が松下政経塾の設立でした。松下政経塾が設立されたときに、氏は85歳。私は、松下政経塾での合宿に参加することで、松下政経塾設立の理念を肌で感じ取ることができたらという思いでした。
 松下政経塾のアーチ門をくぐると、松下幸之助翁の銅像が聳えています。岡山が生んだ日本を代表する彫刻家である平櫛田中の手による松下幸之助翁の銅像には、「今やらねばいつ出来る。わしがやらねば誰がやる。」と記されています。この言葉は、まさに松下幸之助翁の生き方そのものであったのではないかと思います。

「志」

 古山和宏松下政経塾塾頭は、「松下政経塾は、志を磨き人間を磨く道場である。」とおっしゃられました。松下政経塾1期生の逢沢一郎代議士も、「松下政経塾は、自分で自分を成長させる道場である。」と述べられています。
 私は松下政経塾の合宿を通じて、この「志」という言葉を深くかみしめるようになりました。日々の生活のなかで、ともすれば流され忘れてしまう志。心に決めて目指している私自身の原点である志を、常に頭において日々成長していきたいと心に誓いました。

「素直」

 また、真のリーダーの条件として
 1.志が明確であること。
 2.素直な心
 3.元気に熱心に
の3点を挙げられました。素直とは、物事をありのままに見るということ。先入観や偏見を持たずして、ありのままを受け入れる。言うは易しで、こんな単純なことさえ私には難しい。私の名前は、「直」と書いて、「ただし」と読みます。これは、私の父親が、すなおに、正直に育ってほしいと願って名付けたものだと後に聞きました。今回、松下政経塾に参加して、改めて、自分の立ち位置を振り返ってみました。素直な心とは、まさに私自身の原点でもあるのです。

「自修自得」

 また、松下幸之助翁は、宮本武蔵たれとも言われました。そのこころは、師をもたずして師となれという、自修自得の精神です。名人を作るという、松下幸之助翁の考え方が伝わってくる言葉でした。

 朝6時からはじまる早朝研修は、松下政経塾の周囲を箒で掃除します。その時に、松下政経塾第28期生の宇都隆史塾生が「掃くのではなく、清める気持ちで」と私たちに伝えてくださったことにハッとしました。これが松下幸之助翁のものの見方かと強く感銘を受けました。松下幸之助翁は、常に前向きでした。ビンに水が半分入っている時、もう水は半分しかない、と捉えるか、まだ水は半分あると捉えるか、その心の持ちようを教わった気がします。

 今回の松下政経塾の合宿は、松下政経塾関係者の皆様、多忙の折、私たち岡山政経塾生のためにかけつけてくださった海老根靖典藤沢市長、前田正子前横浜市副市長、合宿準備の労をとってくださいました岡山政経塾事務局の皆様をはじめ、本当に多くの方のご尽力によって行われました。ここに記して、心より感謝御礼申し上げます。