2007年 松下政経塾特別例会

 
◆丹生 孝憲(岡山政経塾 六期生)

《松下政経塾〜お茶の心へ》



施設

平成19年9月8日〜9日、神奈川県茅ヶ崎市にある松下政経塾へ岡山政経塾の特別例会で訪問させて頂いた。昔から噂では良く聞く松下政経塾。多数の政治家等を輩出している塾。
どんな所なのか、非常に興味があった。
正門・アーチモン・体育館・黎明の塔(鐘)・本館・研修棟・松心庵(お茶室)・食堂・ラウンジ・東西研修等・塵芥場(ゴミ捨場)、以上が松下政経塾の施設であった。
それぞれの施設から、塾主 松下幸之助さんの思いが伝わって来た。

疑問
それぞれに素晴らしい施設ではあったが、なぜお茶室があったのか。
「真の国際人になるためには、日本の伝統文化を体現しなければならない。」茶道を始めとして剣道、書道などを松下政経塾では学ぶ。と言う説明は受けたが、茶室・庭園を移築するほどの事なのか。新たに、茅ヶ崎で茶室・庭園を作った方が安いのに。それとも、金持ちのエゴなのか。私には、疑問が残った。

茶道の心
私の人生において、茶道には縁も所縁もなかった。なので、一冊の茶の本を読んで見た。
茶のはじまりは薬用であり、のちに飲料となった。中国で八世紀になり洗練された娯楽となり、十五世紀に日本で審美主義(美・醜の識別)の宗教である茶道にたかめられた。日常のむさくるしい諸事実の中にある美を崇拝する儀式で、本質的に不完全なものへの崇拝、我々が知っている人生というこの不可能なものの中に、何か可能なものをなし遂げようとする繊細な試み。人間と自然に関するわれわれの全見解を表現している。茶道の中には、衛生学・経済学・幾何学・東洋民主主義の精神など、あらゆるものが含まれる哲学があった。
そして茶人の第一の必要条件は、掃き方、拭き方、洗い方の知識で、茶室の一番暗い隅にちりなどあるならば、茶人失格である。しかし、千利休は清潔さだけ求めるのではなく、掃き清められた庭に、一本の樹をゆさぶって、庭いちめんに、金色と深紅の葉、秋の錦の小切れを撒き散らした。と言う。物も見方が違うと、掃き清められた庭を美しいと思うか、掃き清められた中に、自然の美を足すのが美しいと思うか。

結び

特別例会に参加し、数多くの学びを今回も頂けました。なぜ塾主 松下幸之助さんが多額を財産を投げ打って松下政経塾を設立したのか、私は茶室と言う観点から入り茶道を通してその思いを受け止めることが出来たと思います。今回も自分の無学差に気づかされたことからの茶道の学習でしたが、本当に深すぎてまいっているのが正直な気持ちです。
しかし、追求心が心の奥から満ち溢れる自分にも出会う事が出来ました。

最後にお世話になりました松下政経塾の皆様、幹事の皆様、事務局長、担当幹事を始めとする塾生の皆さん、本当にありがとうございました。