2007年 松下政経塾特別例会

 
◆中野 浩輔(岡山政経塾 六期生)

《腑に落ちる》




【始めに】平成19年9月8日9日の2日間、私達岡山政経塾の6期生は松下政経塾を訪れた。羽田から横浜に出て東海道線で茅ヶ崎に向かう。タクシーから降りた私達を迎えてくれたのは大きなブロンズのレリーフ。そのレリーフには「この門をくぐる者は、どんな困難に出会おうとも愛と平和と正義と勇気で太陽に向かってゆく。」と言う意味が込められていた。あの経営の神様といわれた松下幸之助さんが私財を70億円投入して作られた松下政経塾。私はその「聖地」と呼ばれている場所に確かに立っていた。

【運と愛嬌】その「聖地」で私は様々な講師の先生から講演を聞く幸せに酔いしれる。松下幸之助さんは、どんな困難が起こっても「決して人のせいにしなかった」と言われる。成功すれば「運が良かった」、失敗すれば「実力が無かった」。生涯ずっと謙虚な姿勢を崩さないで皆から本当に愛され続けた人物。建物のありとあらゆるところに松下幸之助さんの成功のエキスが散りばめられていた。松下幸之助さんが松下政経塾の入塾の最後の面接で一番大切にしていたこと。それが「運と愛嬌」。決して学歴や実力ではなかった。

【腑に落ちる】「高い志を持つ重要性」「お茶とお掃除の心」「塾是 塾訓 五誓」同じようなことは、人から聞いたり本を読んだりして知ってはいたのだが、どの場所で、いつ、誰から、どんな状態で、その話を伺うかで、真に腑に落ちるかどうかには雲泥の差がある。知ってはいても腑に落ちないと意味が無い。「日本をよくしたい。」「日本の政治をよくしたい。」そんな松下幸之助さんの魂の叫びが、私にはなぜか聞こえてくるような気がしてならなかった。やっと何かが私の中で腑に落ちた瞬間だった。

【人は二度死ぬ】人の死は2回あると聞いたことがある。1回目の死は実際にその人が死んだ時である。2回目の死はその人のことを知っている人が居なくなった時だ。松下幸之助さんの魂はあるとあらゆる場所に行き続けているのだが、この聖地でも魂は不滅で、松下幸之助さんは2回目の死を決して迎えることはないのだなと実感した2日間であった。
いつも素晴らしい学びの機会を与えてくださる岡山政経塾の関係者の方々に感謝の気持ちを込めて、ありがとうございました。