2005年 松下政経塾特別例会

 
◆沢良木 敦(岡山政経塾 四期生)

《松下政経塾を体験して》



「視点が変わりました。」
 ここのところ受動的な考えばかりだった私が、松下さんの中身を一つずつ知るたびに、今までの自分を深く考え、「もっと能動的に自らやっていこう。小さい頃の自分はもっと違ったはずだ。」と真剣に考えました。
 本当は行く前日に読もうと思って借りた「名創業者列伝」という本を戻って来た朝に読んだのですが、「後で読んでよかった」と思いました。

 私は大阪でずっと19歳まで育ったのですが、実家のまわりに自家風呂のない家が多かったのもあり、私が2歳の時から実家はお風呂屋を始めました。今だったら、やらされている、仕事だからという気持ちが出てしまうのでしょうが、その頃は、学校が休みの前日、夏・冬休みなどは、22時に閉めてから、散らばったイスを並べ、桶を全部集め、剃刀やゴミを集め、排水溝の髪・垢などを除去する手伝いをしていました。たまに替刃で手を切ったり、転んだりすることもありましたが、家族で飲むジュースが美味しかったこと、そこでの会話、きれいにすることによる気持ちよさなどが思い出され、垢や髪を取ることなんか手を洗えば平気でした。政経塾で学んだ「素直」でした。

「幸運とは常に準備している者に訪れる」
 私が聞いて感銘を受けた言葉の一つです。松下さんのおっしゃった「運と愛嬌」の「運」で、何もせずただ漫然としていては「運」は去っていってしまうのだなと思いました。
翌日のマラソンの時に、背中に「運」と書いた白のTシャツを着て自転車を漕いでいる人が私の横を過ぎるのを見て、少し無理したけどスピードを上げた自分がいました。もちろんここのところ走った記憶のない私はただ「待ってぇ〜」と追いすがるくらいで、すぐペースダウンしました。「準備」「努力」は常に必要です。

 懇談会で話した通り、私は「素直」じゃないな、というより他の見方もあるんじゃないのと考えてしまいます。
 「鳴かぬならそれもまたよしホトトギス」の話も、社員なら、学生ならどうでしょう。今回の話で言うと「(今日の販売数が)わからぬならそれもまたよし事業部長」になるのでしょうか。
 「半分しか、半分も」の話も、お猪口なら、バケツなら、どうでしょう。
 「汚い格好の方の募金」の話も、一休さんの話にもあった内容ですが、そういう身なりの人は得てして盗む「危険性」が高いと日本人のほとんどが感じるからではないでしょうか。第一印象で動物は判断するのですから。
 「5歳から土をこねる」話も、備前焼に名人をと社会と親がその子の可能性を1本に絞ってよいのでしょうか。
 もしその子が評価の低いものしか作れない人と判断されたら、社会は親はその子に対し責任取れないでしょうに。
 「洗濯物と窯」の話も、自分の家の隣(風上)に窯を作られ、Yシャツが真っ黒になる、白の外壁が自慢の家の片側だけ黒く煤汚れる、窓が開けられないとなったらどうでしょう。
 もしそれが自分だったら、自分の子供だったら、自分の周りの誰々だったらとニュースや新聞で知ったことについて数秒でも考えてみる、交替可能性が必要かと思われます。
 その意味で懇談会では批判的という言葉で言いましたが、今後も逆の視点から考えていこう、ただそれも前へ向いた改善方向へ進む「向上心」を持って考えていこうと思います。

一 感謝協力のこと
 五誓の一つでなかなか素直にうまく表せない一つです。本当は今回の研修の中で4期の仲間、松下政経塾の方々、岡山空港から岡山駅前へ着く最後までで一人一人に表したかったことです。うまくなくてももっと素直に表せるようになっていこうと思います。

感想
 すごく楽しかった。本当に1週間以上居たみたいに疲れましたが、4期の仲間、松下政経塾の方々との最高に盛り上がることもあり、今後についていろいろ考えることもでき、本当によかったです。
 松下政経塾のパンフレットに記載してあるように、松下さんが今の政経塾・日本・世界を見たらどう評価するのだろうかと聞きたいと思いました。
 私自身としては、今はかなり不要な垢もこびりついてしまっている「素直」を、もう一度、手で取り除き、「素直」さに「向上心」と「運」と「愛嬌」を備えられるよう「修身」しつつ「道」を進んでいきます。

                                               以上