2004年 松下政経塾特別例会

 
◆高橋 和巳(岡山政経塾 三期生)

《松下政経塾特別例会によせて》




 はじめに、この特別例会を企画し準備していただいたすべての方々に、さらには物事には多面性があることを再認識させていただいたパネリストの皆様に感謝いたします。
 
 どのようなことにしろ、知らない世界を体験・経験するのは、勇気が要るのと同時に胸踊るものがあります。そこに何があるのか、どのような発見があるのか、自身の内面を向上させるヒントはないか、あるいは失望か。いずれにしろその体験・経験がひとつひとつ肥やしになり、今があります。勿論、知っている狭い世界でまわりを気にせず生きていくことは可能ですが、道端に転がっている石や咲いている花といった身近なものから、さらには自らを取り巻くすべての事象との相互作用について無頓着無関心であることが、どのような影響を及ぼすあるいは受けるかに思いをめぐらせる時、慄然としている自分がそこにいます。
 今回、松下政経塾における古山塾頭ならびに塾生の方々との交流や「朝会」の独特の雰囲気は大変刺激的で、かつ、世俗にまみれた世界から隔絶された「志」や「使命」を持つ者や場所のみが有する凛としたすがすがしさと松下政経塾の「塾是」、「塾訓」、「五誓」に松下幸之助翁の「魂」を感じました。幕末に吉田松陰が設立した「松下村塾」(名前似てます)もこのようなことでありましたでしょうか。


 
 さて、特別例会に参加させて頂いて、あらためて今後に活かせる発見や思いが2つあります。
 1つは、自分自身の足りないところを補うための能力、特に人に喜んで動いてもらう活動してもらうためにはどのように伝え訴えればよいかを学ぶことです。
 もうひとつは、旧約聖書の「Where there is no vision, the people perish」(幻・ビジョンなき民は滅びる)ということです。1つの市町村、1つの国、あるいはひとりの人間ですら、様々な問題を抱えて汲々としています。そのなかで、希望と可能性に満ちた方向性を指し示し、松下幸之助翁の思いを実現し、松下政経塾設立趣意書を実践していくために、気力を創出し継続していく力が必要であると感じています。昔から人間は3つのタイプ(「自燃」「他燃」「不燃」)に分かれるといわれますが、自らが「自燃」となり、「他燃」を「自燃」に、「不燃」を「他燃」や「自燃」に近づける役割をも担っていかねばと考えています。

 ところで、目覚ましがわりの太田裕美の歌はなんとかなりませんか。酒の残る頭と身体にがんがん響きました。松下幸之助翁の趣味あるいは松下政経塾のマイブームであれば如何ともしがたいですが・・・。