2004年 松下政経塾特別例会

 
◆秋山 裕一(岡山政経塾 三期生)

《松下政経塾の25年に触れて》




 この度は福武幹事、小山事務局長、三期生の本郷さんには大変お世話になり有難うございました。今回の1番の目的は、故松下幸之助氏に触れることが私のテーマでした。しかしあまりにもシンポジウムで松井証券の松井社長の言葉がインパクトあり過ぎて。。。また同じ企業人として共感した自分もそこにいました。話がうまいとか容姿がきっちりしているとか人の見方は沢山ありますが、なかなか人間の本質が見えないのが正直なところではないでしょうか。

 私には政治家と企業家との違いがはっきり映って見えました。政治家の喋りは確かに上手いのですが、心に残っていないのです。しかし松井社長は何故か何が言いたくて何をしているのか何をしていくのかはっきり想像がつき私がもし松井証券の社員ならば自分の役割が見えてくるのです。確かに私は民間の企業ですから理解しやすいのは当然ですが、果たしてそれだけなのでしょうか。

 松井社長の言葉に今の政治家には哲学が不足しているとおっしゃっていましたが、哲学はするものであって頭で考えるものではないと思うのです。松井社長の言葉は哲学をしている人の言葉だから観客が拍手を送ったのではないかと思います。政治家の皆さんが何もしていないと言っているのではありません。ただ、心に聴こえてこなかったのです。

 国民は馬鹿ではありません、政治家でない人は政治を理解することは不可能かもしれませんがその国民を動かすことが政治家の仕事です。理論理屈を並べて話をするのではなく、聴いてくれる発言や行動、国としての結果をつくることが大切だと思います。

 企業では社長や幹部が夢を描きます。確かに出来ていないことを語るのですから、プレッシャーがかかるのは当然のことです。しかし社長・幹部は伝えていくことが仕事の大部分を占めるのです。企業は人で成り立つように日本も人で国を創っているのです。

 日系ブラジル人の人たちを前に涙を流す小泉首相をみて、必死に生きている人しか分からない大きな感激があったのだと思います。単純ですが私はこんな小泉さんが好きです。夢を描き進むことは辛い、結果をつくるのはもっと苦しいのです。ただその人生の中で一瞬の感動があればそこに自分の哲学があると私は思うのです。