2011年 100km Walk

 
◆松田 浩明(岡山政経塾 9期生) チームドクター

岡山政経塾 100km歩行レポート             2011年5月16日
「100km歩行・サポートから学んだこと」



当日を迎える前に

 100km歩行のサポート隊の一員として参加するにあたり、その目的を考えました。チャレンジャー全員を事故なく安全に完歩させるために精神的、肉体的に支えること、そして自分なりの気付きを実感してもらうこと。特に同期の難波さん、清水さんの再チャレンジを達成させること。具体的にはどうサポートするのか。昨年の自分の100km歩行を思い出しました。吉永の炊き出しでの暖かいもてなしで元気をもらったこと、リバーサイドでストレッチをしてもらい痛みが和らいだこと、連続するキリンビールの看板の後やっと到着するJA瀬戸で寒い中 声掛けしてもらい笑顔になったことなど、自分の努力だけでなく人との繋がり(支えてもらったこと、またその人のために成し遂げようと思う気持ち)があってこそ完歩できた事実を思い出しました。しっかり目を見て名前を呼んで声掛けする、精神的、肉体的状況を察して前を向けるような言葉を選ぶことを掲げてサポートに臨みました。



吉永の炊き出し

 当日日中はDrチームとして、チャレンジャーの歩行の様子を車で巡回してみてまわりました。日中は曇天で気温の上昇もそれほどでもなく、チャレンジャーは順調に歩んでいるようでした。夕方より私の担当であった吉永の炊き出し地点に移動し、遠くの方からヘッドライトを揺らしながら近づいてくるチャレンジャーを大きな声掛けで出迎えました。今年も守井先生、吉永の近所の皆さんによるおにぎりや奈良漬などの食事や暖かい会話のもてなしに様々な形でチャレンジャーだけでなくサポーターの面々も救われました。本当に有難うございました。おいしくおにぎりをほおばる人、御座に寝転んでストレッチで足の痛みをほぐす人、皆さんと楽しく会話をして写真を一緒に撮る人・・・。今年は政経塾生のチャレンジャー全員が順調に23時までに吉永に到着しました。「まだまだ時間はあるから大丈夫。」それでも疲労度は各人それぞれ違っていましたが、全員完歩する決意を表情にあらわすようにリバーサイドに向けて歩き始めました。
 実行委員長で10期生を練習から引っ張ってきた難波さんは、着実に一歩一歩、自分のペースで刻んでいました。吉永の炊き出しで出迎えた時、足への負荷はかなりかかっているようでした。しかし、その眼には完歩するという決意が読めてとれ、これからのきつい行程を歩ききることを信じて、私は祈りながら送り出しました。



同期生とともに伴歩、そして完歩

 50km地点から伴歩してきた片山さん、お母さんとともに清水さんはJA瀬戸に午前5時に到着しました。あと五時間で18km。9期生が加わっての伴歩が始まりました。同期生がチームとなり一眼となってのサポート。少しでもペースが落ちれば時間内に歩ききることが困難な状況で、清水さんも肉体的にも気持ち的にもギリギリの状態。色々な思いが沸き上り感情的に苦しい、そして当然足の痛みが休みなしに襲ってくる清水さん。こんなにすでに極限で頑張り続けてきた彼女に欠けるべき言葉がすぐには出で来ない自分がいました。頑張り続けてきた人に頑張れとは言えない。副隊長として常に声をかける高田さん、ペースメーカーとして引っ張る楳田さん、藤原さん、逐次現状を細やかに伝える和田さん、ふらつく彼女を誘導する人、マッサージをする人、各自がチームの一員として各人の役割を果たしている姿がありました。ゴールまでの距離が短くなっていることを少しでも感じることができるような言葉をかけるようにしました。言葉にもいろいろあります。時には現実を伝え鼓舞するような厳しい言葉、時には気持ちを前向きにさせる優しい言葉。途中から井上さん、小林さんが加わるとチームとしてその気持ちはさらに活性化されペースが上がりました。最後はご主人も加わり、先に完歩された難波さんの声援に応えるように力を振り絞り最後は皆で肩を組んで感動のゴールとなりました。同期の難波さん、清水さんのこの一年間の思いが結実した瞬間でした。



来年のサポートに向けて

 同期生が一体となって清水さんと伴歩し完歩を達成したことから、それぞれ個人が役割を果たし心を一つにしたチームによるサポートの素晴らしさを久しぶりに実感しました。一人より二人、三人・・、全員が一眼となって目的を達成しようとした時、大きな力が生まれることを。自分も100km歩くための目的があったように、今回もチャレンジャー皆が各自の目的を持っていたはず。もっとその心の中に入り込んだサポートを来年は実践したいと思いました。